ボランティア労力ネットワークの趣旨

 人は生まれ成長し、恋をし、それぞれに人生を充実させ、子供を生み育て、やがて老いて死んでいく、そのどの時代も大切にされなければなりません。そのライフサイクルを考えますと、どうしても人の手を借りなければならない時期もあれば、人のために尽くせる時期もあります。相互にこれを組み合わせ助け合っていけば、出産育児の過労から逃れ、病気・事故等の不時の出来事への対処や老いによる不如意を補い、協力し合って明るい生活を送ることができます。

 人の寿命は時間の積み重ねであると思います。その生涯の一コマでる1時間1点という労力の「愛の通貨」を活用すれば、独身時代に貯めた点数で、仕事や子育て最中の多忙な時期を乗り切ることも出来ますし、元気な時に蓄えた点数で老後を人間らしく自立して生きる助けにもなります。お金はインフレをおこすことがありますが、1時間1点という「愛の通貨」はどこへ行っても平等であり、何年たっても変わることはありません。そして友情という利息は暖かく心を潤します。また会員資格ともなっている月に2時間以上のボランティア活動も、思いやりの心を養い、人との交流を深め、人のために尽くす喜びを知り、楽しく優しい心で生活するのに役立ちます。

 人口の都市集中、過疎地の増加、核家族化と少子社会等によって世代間、隣人間の絆はどんどん希薄になり、高度産業社会の負担と歪みはますます大きくなって行きます。私達はその中にあって、手足に心を通わせ血縁に関係なく互いに助け合い、友愛と信頼に基づく新しい人間関係を作ろうとしています。これを「協合家族」(血縁に関係なく生き方に共感した者達が協力し助け合って家族としての機能を果たす)と名づけ、人の輪の中で自立して生きる道を探っています。また全国組織の強みを生かし、遠隔地に住む娘の出産の世話を頼んだり、遠くの会員の親を介護したり、宿を提供し合ったりもしています。

 異世代間の労力交換は、相互の理解を深め、培って来た知識や経験を伝え合い、技を教え合うことにも繋がります。最後に欲しいのは温かい手と優しい心です。高齢化社会を生き抜き、人類の平和を目指すためにも「ボランティア労力ネットワークの精神」を大きく世に広め、後の世代に引き継いで発展させていき度いと願っております。